「ドクター・スリープ」(2019年/アメリカ/152分)
監督:マイク・フラナガン
脚本:マイク・フラナガン
原作:スティーヴン・キング
製作:トレヴァー・メイシー、ジョン・バーグ
製作総指揮:ロイ・リー、スコット・ランプキン、アキヴァ・ゴールズマン、ケヴィン・マコーミック
出演者:ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カラン、クリフ・カーティス、ほか
音楽:ザ・ニュートン・ブラザーズ
撮影:マイケル・フィモナリ
40年前の冬、コロラド山中のオーバールックホテルで、ホテルに巣くう悪霊にそそのかされ狂ってしまった父ジャックに殺されかけるも、一命を取り留めたダニー。同じく助かった母ウェンディと暮らすも、その時のトラウマを抱えながら、持っている"シャイニング"の力を隠しながらの生活の結果、その日暮らしの上、父親と同じアルコール依存症になっていた。ある町でやっとアルコール依存症から抜け出そうと、ホスピスで働き、"シャイニング"を使い、臨終間際の人の心のケアをする事で「ドクター・スリープ」と呼ばれていた。そんな生活の中で、同じ力を持つ少女と出会うのであった…
今作は、スティーヴン・キング原作のホラー小説で、「シャイニング」の40年後を描いた続編。2013年にはブラム・ストーカー賞小説部門を受賞しました。
そんな原作を映画化したのは、「オキュラス/怨霊鏡」「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」「ジェラルドのゲーム」のマイク・フラナガン監督。彼はS・キングファンでもあり、映画版「シャイニング」も大好き!
「原作ファンも映画ファンも納得な作品を目指した!」と言ってたので、どんな作品になったのか?期待と不安が半々でした。と言うのも、私は映画「シャイニング」には否定的なのです。キング映画ランキングを選んでもベスト10には絶対入れなくワースト10入れるぐらい嫌いなのでした。
そんな不安の中、予告や前情報で、今作が原作ではなく、映画版の続きの話なのは解っていたので、そこは理解しての観賞となりました…
ここで、ちょっと映画「リング」「リング2」「リング0 バースデイ」の話をします。
1作目の「リング」は、本当に怖い映画でした。コレは物凄い映画だ…と本気で思いました。でも、「リング2」が公開され観た時は、ちょっと迷子になりました。貞子の呪いが大き過ぎて制御不能状態だったので。風呂敷を広げ過ぎ、と言うか、飛行場を見失った飛行機に乗っちゃったかな?って気分でした。
だから「リング0 バースデイ」を観る時は、不安もありました。「2」の続きじゃなく、貞子が生きてる話?ビギニングもの?もぉ着陸する気は無いのかな?と。
でも、観終わって思いました。
「0」は始まりであったけど、同時に「2」のちゃんとした続き…と言うか「2」の結末が理解出来る内容だったのです。貞子は誰にも止められないのだと、「0」を観る事で、リングの輪の完成なんだと!
私にとって「リング0」があっての”リング”シリーズ3部作であり、「0」があったからこそ「2」が面白く観れるようになった、そんな作品でした!
…その時の事を、映画「ドクター・スリープ」を観て思い出しました!
勿論、「リング0」と違い、「ドクター・スリープ」ビギニングものではありませんが、映画版「シャイニング」を観た時からず~っと思っていた違和感、嫌悪感が、「ドクター・スリープ」を観る事で払拭され、「シャイニング」「ドクター・スリープ」の2作品で、”シャイニング”が完全体になった感じだったのです!
原作ではなく、キューブリック版の続編を作り、キューブリック版のキャラクターを総出演させてる…ホテル込み…のに、物語や展開は完全にキング版だし、原作に無いだろうシーンも、ちゃ~んとキングなシーンだったのです!
大傑作っ!
私にとって映画「ドクター・スリープ」は、40年の時を経て、映画「シャイニング」を救い出してくれた作品でした。
勿論、映画「シャイニング」の個人的評価は上がりません(⌒-⌒; )が、映画「ドクター・スリープ」の前日譚的な位置付けで、前ほどの嫌悪感無く観る事が出来そうです。
ではでは!
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